日本のECでは、英語の「delivery date」にあたる言葉が4つ使われています。これらは同義語ではなく、取り違えると配送に関する問い合わせの原因になります。
ひとつだけ覚えるなら、これです。発送予定日は「商品が手元を離れる日」、お届け予定日は「お客様に届く日」。 残りは細部の違いです。
手短な答え:4つの用語の違い
| 用語 | 読み | 文字どおりの意味 | 実際に指すもの | 主に見かける場所 |
|---|---|---|---|---|
| 発送予定日 | はっそうよていび | 発送する予定の日 | ストアが配送業者に荷物を渡す日 | 注文確認メール、管理画面 |
| 配送予定日 | はいそうよていび | 輸送する予定の日 | 荷物が配達に回される見込みの日 | 業者の追跡画面、ストアフロント |
| お届け予定日 | おとどけよていび | お届けする予定の日 | お客様のもとに届く日 | 通販サイト、業者の追跡画面 |
| 着荷予定日 | ちゃっかよていび | 荷が着く予定の日 | お届け予定日と同義(BtoB表現) | 請求書、発注書、卸の書類 |
ストアフロントで重要になるのは発送予定日とお届け予定日の2つで、その間にあるのが配送日数です。
発送予定日とは — 出荷される日
発送予定日は、荷物がストアを出る日です。これは自社の運用についての事実であり、製造・ピッキングにかかる時間、注文の締め時間、出荷スケジュールで決まります。配送業者がそこから何日かかるかについては、何も語っていません。
注文日: 月曜日
出荷準備: 1営業日
発送予定日: 火曜日 ← 荷物がストアを出る
配送日数: 1〜3日
お届け予定日: 水曜日〜金曜日 ← お客様に届く
「火曜日に出荷します」という情報そのものが役に立つ注文確認メールでは、この表記が適切です。一方、商品ページには向きません。発送予定日を到着日だと読んだお客様は、実際より2〜3日早く届くと考えてしまい、もともと届く予定のなかった日に「まだ届かない」と問い合わせることになります。
配送予定日とは — 配達に回される日
配送予定日は4つのなかで最もあいまいな言葉です。「配送」は業者が荷物を運ぶ区間を指すため、配送予定日は厳密には「配達に回される見込みの日」を意味します。
ただし実務上、日本のECではお届け予定日とほぼ同じ意味で使われており、多くのお客様も同じものとして読んでいます。ストアフロントの表記を選ぶのであれば、誤解の少ないお届け予定日をおすすめします。
お届け予定日とは — お客様に届く日
お届け予定日は、荷物がお客様のもとに届く日です。お客様が実際に知りたいのはこれであり、商品ページやカートに載せるべきはこの表記です。
これは約束ではなく見込みです。出荷準備期間に配送日数を足し、営業日以外を除いて算出します。日本のお客様は範囲での表示を受け入れてくださいます。「7月10日〜7月11日」は誠実に映りますが、断定した1日が外れると、約束を破られたと受け取られます。
着荷予定日とは — BtoBで使われる表現
着荷予定日はお届け予定日と同じ「荷物が到着する日」を意味しますが、使われる場面がビジネス寄りです。請求書、発注書、卸取引の書類などで見かける言葉で、一般の通販サイトではまず使いません。
1つのShopifyストアでBtoCとBtoBの両方を扱っている場合、ここは押さえておく価値があります。消費者向けの商品ページで着荷予定日を使うと硬すぎ、卸の請求書でお届け予定日を使うと軽すぎる印象になります。
出荷日と発送日 — 倉庫側の 2 つの言葉
自社出荷の規模を超えると出てくる、5 つめ・6 つめの用語があります。出荷と発送です。
| 用語 | 何を指すか | どこで報告されるか |
|---|---|---|
| 出荷日(しゅっかび) | 商品が倉庫・在庫から出る | WMS、3PL、在庫管理システム |
| 発送日(はっそうび) | 荷物を配送業者に引き渡す | ストア管理画面、注文確認メール |
バックヤードから発送している規模なら同じ日であり、言葉も同義で使われます。一方、倉庫や 3PL の運用では明確に別の工程です。午前中にピッキングして出荷準備を終え(出荷)、その日の夕方か翌朝に配送業者が集荷する(発送)といったことが実際に起こります。物流委託先が出荷予定日を報告してくる場合は、お客様に発送日として表示する前にどちらの事象かを確認してください。 ここで 1 日ずれると、表示するすべての到着予定に影響が波及します。
予定日と希望日 — 決めるのは誰か
もう 1 つ混乱を招く軸は、「どの日付か」ではなく「誰の日付か」です。
| パターン | 意味 | 決める人 |
|---|---|---|
| 〜予定日 | 見込みの日付 | ストアまたは配送業者 |
| 〜希望日 | 希望する日付 | お客様 |
つまり 発送希望日 はお客様が希望する発送日、発送予定日 はストアが設定する発送日です。お届け希望日 はお客様が希望する到着日、お届け予定日 はストア側が見込む到着日になります。日本のチェックアウトでは希望日を受け付けて予定日を返す流れが一般的ですが、どちらがどちらか明示せずに両方を出すと、お客様は遅いほうの日付を遅延と受け取るため混乱が生まれます。
運用上の落とし穴は、希望日を受け付けた時点で、それを守る義務が生じることです。キャパシティ上限のない日付選択を出してしまうと、15 件しか出荷できない日に 40 件の注文を受けてしまいます。希望日の選択を提供するなら、日付ごとに上限を設定してください。
配送業者ごとの表記の違い
業者間で表記が統一されていないことが、お客様が混乱する大きな理由のひとつです。
| 配送業者 | 追跡画面での主な表記 |
|---|---|
| ヤマト運輸 | お届け予定日時(日付+時間帯) |
| 佐川急便 | お届け予定日 |
| 日本郵便(検索では「郵便局」) | お届け予定/配達予定日 |
お客様が正式な社名で検索することはあまりありません。日本郵便は「日本郵便」よりも 郵便局 で検索されることのほうが圧倒的に多いため、日本のお客様向けのヘルプを書く際は両方の表記を使ってください。
日本郵便の配達予定日にご注目ください。「配送」ではなく「配達」を使った5つめの表記で、配達という行為そのものを指します。ストアフロントに配送予定日と書いてあり、お客様がたどり着いた追跡画面にお届け予定日時と書かれていれば、2つの異なる日付を伝えられたと受け取られてもおかしくありません。
モールごとの表記の違い
日本のお客様の多くは、あなたのストアに来る前に大手モールで「お届け予定日」の感覚を作っています。そしてモールごとに表記が異なります。
| モール | 主な表記 |
|---|---|
| 楽天市場 | お届け日/お届け日時指定 |
| Amazon.co.jp | お届け予定日 |
| SHEIN(シーイン) | お届け予定日 — 幅の広い期間表示になりがち |
| AliExpress(アリエク) | お届け予定日 — 越境配送のため、ずれることが多い |
越境系モールの影響は、流入シェアから想像されるより大きくなります。直近で目にしたお届け予定日が SHEIN や AliExpress の「3週間の幅」だったお客様は、この言葉が何を約束しているのかについて、かなり緩い感覚を持ったまま来店します。祝日を考慮した具体的な日付範囲を示すことは、形式的な対応ではなく差別化要因になります。
実務上の原則:主に使っている配送業者と同じ表記を使うこと。 近い意味の言葉のどれを選ぶかよりも、表記が一貫していることのほうが重要です。
Shopifyストアでどう扱うか
ここまでの内容から、3つの判断が導けます。
- 商品ページには出荷日ではなく到着予定を表示する。 出荷準備期間+配送日数で算出し、土日と日本の祝日を除外してください。ゴールデンウィーク、お盆、年末年始を考慮しないと、需要が集中するまさにその時期に予定日が的外れになります。
- 注文確認メールでは発送予定日を使う。 ラベルを明記し、出荷日と到着予定が2つの競合する日付として並ばないようにします。
- 重要な商品では日時を選べるようにする。 ギフト、生鮮品、置き配や時間帯指定が必要な商品では予定日の表示だけでは足りません。配送日時指定ピッカーを用意し、お客様自身に指定してもらいましょう。
あわせて読みたい
- 「お届け予定日」とは? — 日本に限らない一般的な考え方
- お届け予定日と日本の祝日 — 祝日を考慮した営業日カウントが必要な理由
- Shopifyで置き配に対応する — 置き配と到着の考え方
- ヤマト・佐川・日本郵便向けCSV出力 — 送り状に日付を載せるまで
OrderRules は、祝日を考慮したお届け予定日を商品ページに表示し、チェックアウトで配送日時を指定できるようにします(国内配送業者の時間帯テンプレート付き)。Advanced プランでご利用いただけ、14日間の無料トライアルがあります。